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消化器内科

基本方針

目標

“私たちは、すべての県民がいつでも、どこでも、安心して、満足できる医療を提供します”との県立中部病院の理念の実現を目指すために、具体的な目標として、診療、教育、研究の三本柱を掲げています。

  • 診療:消化管(食道、胃、小腸、大腸)領域から肝臓胆嚢膵臓領域までの全ての消化器疾患を、急性期から慢性期まで、消化器外科はじめ他の診療科と連携を取りながら、チーム医療で診療します。
  • 教育:最善の診療が行えるよう、消化器科として常に研鑽を怠らないと共に、将来の沖縄県の医療を支える研修医の教育にも十分な時間を費やします。
  • 研究:本土と異なる環境にある沖縄県の疾病構造の特徴や疾患の独自性を明らかにし、診療に生かします。

 

概要

消化器科は、年間1200名をこえる入院患者と、内視鏡を中心とした5000例の検査、治療を行っています。診療範囲は、食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓の領域をカバーし、急性疾患から慢性疾患まで多くの疾患の診療を行っています。

入院は救急室を経由する急性疾患の患者さんが多数を占めますが、開業医の先生方から紹介いただいた患者さんも増えています。外来はスタッフ医師が交代で担当し、平日は毎日消化器科外来をオープンしています。

最近は、診断のための内視鏡検査のみならず、治療のための内視鏡(治療内視鏡)が増加しています。内視鏡的な静脈瘤結紮術、消化管止血術、早期癌やポリープの切除術、総胆管結石の砕石術、膵臓のステント挿入術など多くの治療が内視鏡を用いて行われています。

消化器科は診療範囲が広く、患者数や検査の多い診療科ですが、地域医療支援病院として、中部地区の病院診療所の先生方、かかりつけ医先生方との協力のもと、質が高くかつ効率的な医療を展開して行きたいと考えています。

診療内容

消化管疾患

 上部消化管疾患の検査に は、レントゲン造影検査と内視鏡検査を行っています。胃癌の原因であるヘリコバクター・ピロリ菌の検査や、胃癌・食道癌の診断・治療(内視鏡的粘膜剥離 術・内視鏡的粘膜下層剥離術)を行っています。また、24時間体制で緊急内視鏡検査を行える体制を整えております。

 下部消化管疾患として、 大腸ポリープに対する内視鏡的粘膜切除術を日常的に行い、2012年度からは内視鏡的粘膜下層剥離術も正式に開始予定です。また、ダブルバルーン内視鏡検 査ができる体制を整えており、原因不明消化管出血(OGIB)の精査を行っています。炎症性腸疾患の精査にも有用な検査です。

 

肝疾患    

 沖縄県という土地柄上、 アルコール飲酒が多いため、肝硬変の原因として最も多いのはアルコール性肝硬変ですが、それ以外にもアルコール性肝炎などアルコール関連の肝障害患者の治 療を多く行っています。

その他に治療の分野で最も重要な領域は肝癌ですが、高リスク群の厳重な経過観察による肝癌の早期発見と治療、再発肝癌の治療、およ び肝癌の発症を防ぐための予防的治療を積極的に行なっています。進行肝癌に対しても、生存期間の延長とQOL(生活の質)の改善を目指して治療を行なって います。肝細胞癌は大部分、C型肝炎ウイルスまたはB型肝炎ウイルスの持続感染者に発症するので、肝炎ウイルス感染者は肝癌の高リスク群であり、肝病変が 進行して線維化が高度になるほど発癌のリスクが高くなります。また最近は、肥満や糖尿病などの生活習慣病を有する方からの肝癌の発症も増加しているため注 意が必要です。肝癌の治療は消化器内科、外科、放射線科が連携して行います。外科切除、肝動脈塞栓術、ラジオ波焼灼療法、動注化学療法、全身化学療法など の中から症例ごとに最も良い治療法を選択し、必要に応じてこれらを組み合わせて最適な治療を行ないます。

肝細胞癌の発症予防のためには基礎肝疾患の治療が重要です。C型肝炎のインターフェロン治療は肝細胞癌の発症を抑制し、数年先、数十年先の発癌リスクを低下させます。このためウイルス排除をめざす治療の他、少量長期投与など症例に応じた治療を行ないます。B型肝炎は、核酸アナログ製剤の投与により肝病変の進行が抑えられ予後が改善します。また当院では地域クリニックを支援してこれらの治療の適応決定にあたります。

 

胆膵疾患

 膵・胆道癌に対しては造 影CT等の各種画像検査や内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、超音波内視鏡(EUS)、胆管内超音波検査(IDUS)等の内視鏡検査で癌の質的診断、進行度診断を行い、外科と協力して治療を行っています。特にEUS下穿刺吸引組織診による病理診断は沖縄県内では当院が先駆けて行っており他病院からの紹介患者も多く年間約60例施行し治療方針の決定に寄与しています。

 急性胆管炎・胆のう炎等 の救急疾患に対しては重症度に応じて緊急で内視鏡的胆道ドレナージを行い、待機的に総胆管結石の除去等の治療的ERCPを施行しています。消化管術後症例 の胆道疾患に対してもダブルバルーン内視鏡(DBE)を用いたERCPにて診断・治療を行っています。

その他、急性・慢性膵炎に対する内視鏡治療など幅広く胆膵領域疾患の診療を行っています。

消化器内科外来のご紹介

消化器内科は6人のスタッフで、消化器専門外来を平日に午前・午後に行っています。

事前に地域連携室にご予約頂き、紹介状を持参して下さいますようお願い申し上げます。

 

消化器内科を受診される皆様へ

消化器内科は、消化管(食道、胃、小腸、大腸)、肝臓、胆嚢、胆管(胆道)、膵臓と広い分野を担当していますので、最新の先端的な検査や治療に関しては、消化器科医師のなかでも、さらに、専門に分かれています。必ずしも全員がすべての消化器科の検査や治療に精通している訳ではありません。

先端的な検査や治療の関しては、より専門の消化器科医の外来日に受診していただけますと、何度も外来を受診していただく手間が省け、検査や治療が早く進みます。

または、かかりつけ医の先生を通じて、地域医療連携室にご相談いただけますと、よりふさわしい消化器科担当医の外来をご予約申し上げます。

 

かかりつけ医の先生方へ

下記の先端的な検査、治療技術を要すると判断される場合は、担当医師の外来日にご紹介いただけますようお願い申し上げます。また、地域医療連携室にご連絡いただけますと、病状から、よりふさわしい消化器科医師の外来をご紹介、ご予約申し上げます。

 

専門性の高い検査、治療を担当する医師の外来担当日

消化管癌の内視鏡的治療、特に内視鏡的粘膜剥離術(ESD): 水曜日・終日

超音波内視鏡関連手技、超音波内視鏡下穿刺細胞診(EUS-FNA): 月曜日・終日、金曜日・午前

膵臓疾患: 月曜日・終日、金曜日・午前

肝臓疾患、特に慢性C型肝炎の治療(3剤併用療法) : 木曜日・終日

スタッフ紹介

篠浦丞
新城雅行
久保田富秋
知念健司
山田航希
座喜味盛哉
中村弘

診療実績

消化器内科入院患者数と平均入院期間

 

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HP3.png

 

治療内視鏡、特殊内視鏡検査の実績 (件)
H22年
H23年
H24年
H25年
内視鏡的静脈瘤結紮術/硬化療法
14
20
33
32
内視鏡的消化管止血術
73
81
129
115
食道/胃粘膜剥離術(ESD)
10
21
19
19
内視鏡的胃瘻造設術
52
57
52
40
ダブルバルーン内視鏡検査(DBE)
53
32
26
41
大腸粘膜切除術(EMR)/ポリープ切除術
138
152
123
189
大腸粘膜剥離術(ESD)
0
0
22
33
超音波内視鏡検査(EUS)
286
271
304
324
超音波内視鏡下吸引細胞診(EUS-FNA)
59
53
40
31

 

後期研修プログラム

内科後期研修プログラム消化器病専門医コース

消化器内科における後期研修

私達は、地域の中核病院で内科医としての任務を果たしながら、なおかつ、subspecialityとして消化器病全般の診療が出来る医師の育成を目指して、後期研修医を募集しています。

 

沖縄県において、都市部を除く沖縄本島各地域や先島(宮古島、石垣島)は、人口5-10万人の医療圏であり、その地域の中核病院は200-300床、内科医は数人から10人ほどです。そこで必要とされる内科医は、各人がsubspecialityを持ち、内科の各専門領域をお互いに分担、カバーし、協力して診療を行なう事ができるのみならず、いわゆるcommon diseaseを中心とした内科全般の診療ができる力を持ち、同時に、自分のsubspeciality以外の領域の診療を厭うことなく行なう事ができる態度を身につけた内科医です。このような、中核病院で要求される任務に堪えうる、内科医としての幅広い臨床能力と柔軟な適応能力を持った消化器病専門医の育成を目指しています。

 

研修は4年間とし、最初の1年間(PGY3)は、循環器、呼吸器、腎臓、感染症、綜合内科等の内科の各分野をローテーションします。当院のシステムや救急当直になれる必要がある場合は、短期間、初期研修プログラムに編入してもらう場合もあります。後期研修2年目(PGY4)からは消化器科のフェローとして消化器科中心のローテーションとなりますが、この間も内科後期研修医の一員として、救急室や内科病棟の当直があります。後期研修3、4年目(PGY5、6)のうちの1年間は、離島研修として、沖縄県の地域中核病院で、内科+消化器科として、実践的な研修を積みます。研修先の中核病院は、消化器病学会認定の関連施設として消化器病専門医の資格を持つ指導医がバックアップできる体制を構築中です。また、内科学会認定の教育関連施設でもあり、内科の研修も継続出来ます。

 

地域の事情は、大都市の大病院や大学病院を除けば、全国的に同じような状況であり、私達のプログラムが目標とする医師像は決して沖縄県にのみ当てはまるものではないと考えます。私達は、研修終了後も沖縄県で共に働いてくれる研修医を必要としていますが、自分自身の地域で内科医かつ消化器病専門医として実地臨床に邁進したい研修医の先生方も歓迎しています。

 

地域の第一線で診療に携わるつもりのない方、消化器科疾患以外には興味が持てない方、には当コースは薦めません。より専門的な研修の出来るプログラムをお探し下さい。

 

Aコース

Bコース

PGY6

消化器科(中部病院)

消化器科(離島研修)

PGY5

消化器科(離島研修)

消化器科(中部病院)

PGY4

消化器科(中部病院)

消化器科(中部病院)

PGY3

内科ローテーション

内科ローテーション

PGY2

初期研修

初期研修

PGY1

初期研修

初期研修

 

註:Aコースは中部病院で初期研修を行なった研修医、Bコースはそれ以外の病院で初期研修を行なった研修医を想定しています。離島中核病院での研修時期は研修の状況を勘案し個別に調整します。

註:離島研修は地域中核病院で行ないます。現在、当該病院を日本消化器病学会認定の関連施設とし、後期研修終了時には日本消化器病学会専門医の受験資格を得られるように準備中です。

註:希望があれば、2年間の研修延長により、日本消化器内視鏡学会専門医の受験資格を取得する事も可能です。なお、この間は嘱託研修医としての身分を有します。