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耳鼻咽喉・頭頸部外科

基本方針

耳鼻咽喉科・頭頸部外科疾患に対し、地域の基幹病院として、幅広く、かつ質の高い医療を提供します。

診療内容

当院は救命救急センター、地域がん診療拠点病院であり、当科も地域基幹病院として、耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の診療を幅広く、とくに手術治療を中心に行っています。

以下、当科の特徴として、主なものを疾患ごとに説明します。

1.頭頸部癌 

頭蓋底から上縦隔までの広い範囲の頭頸部癌を扱っています。治療は発声、構音、嚥下、整容面などを考慮した機能温存手術、低侵襲手術を数多く行っているのが特徴ですが、進行癌に対しては放射線化学併用療法、動注化学療法、拡大切除と再建を組み合わせた治療を行うことができ、放射線科、脳神経外科、形成外科、胸部外科との集学医療が確立しています。術中、術後の合併症も少なく、入院期間が短いのも当科の特徴です。

2.耳鼻咽喉科救急疾患

重症急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍などの感染症に対して、入院の上適切な処置や抗菌薬治療を行っています。また、ときに致命的になる急性喉頭蓋炎に対してはICU管理とし必要に応じて緊急気管切開術を行っています。気管支異物、食道異物に対して迅速な対応が可能で、救急センター、麻酔科、小児科、外科との連携が確立しているのも特徴です。

3.小児耳鼻咽喉科疾患

当院はNICUを有していることもあり、乳幼児の気管切開術を多数行っています。最近では生後間もない、かなり体重の小さい乳幼児に対しても手術を行っていますが、大きな合併症も認めていないことも当科の特徴です。

4.中耳疾患

乳幼児上気道感染症に伴う急性中耳炎の鼓膜切開を積極的に行っています。難治性の滲出性中耳炎、反復性中耳炎に対しては、全身麻酔下による鼓膜換気チューブ留置術などを行います。慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎で難易度の高い手術症例では東北大と共同で手術を行っています。

4.鼻・副鼻腔疾患

慢性副鼻腔炎を代表とする鼻副鼻腔疾患に対して保存治療に限界のある症例に対しては低侵襲の内視鏡下鼻内手術を行っています。薬剤でも反応しない難治性アレルギー性鼻炎に対しては内視鏡下の後鼻神経切断術を行っています。

5.誤嚥性肺炎、声帯麻痺(喉頭機能障害)

重度の誤嚥があり、誤嚥性肺炎を繰り返している人に対して、誤嚥防止手術として、喉頭全摘術や喉頭気管分離術を行っています。また、一側性の声帯麻痺のため嗄声(声がれ)を有する患者さんには喉頭形成術を行い、嗄声の改善を図っています。

 

*頭頸部外科について

当科は耳鼻咽喉・頭頸部外科と標榜していますが、頭頸部外科とは何でしょうか?頭頸部とは、鎖骨の上から、頭蓋骨の下まで、脊髄や眼球を除いた頸部、顔面のすべての領域を指します。この部分は、生命を維持するために重要な、呼吸、嚥下、発声などを担当する器官が多くあります。例えば、舌、咽頭、喉頭、鼻腔、頸部食道など、さらに耳下腺、顎下腺、甲状腺などが含まれます。また、頸部、顔面領域でもあり、整容面でも大切な部分です。従って、専門的な知識と高度な手術技術が求められます。その専門性を明確にするために、近年では耳鼻咽喉科からも独立した診療科と捉え、頭頸部外科と標榜することが多くなってきています。当科では耳鼻咽喉領域に加え、とくに、頭頸部外科領域に対しても積極的医療を行っています。

耳鼻咽喉・頭頸部外科外来のご紹介

外来日は火、木、金曜日です。新患は午前のみ、再診は予約制で午前午後の受付です。月、水曜日には外来手術も適宜行っています。

外来には通常の電子ファイバースコープの他に、表在癌の描出に優れているNBI(narrow band imaging)内視鏡を設置し、癌の早期発見に努めています。

上記外来日以外でも、重症の上気道感染症や、異物誤嚥、難治性の鼻出血など緊急処置が必要な場合は可能な限り対応します。

スタッフ紹介

須藤敏
當山昌那
饒波正史

後期研修プログラム

耳鼻咽喉・頭頸部外科医専攻プログラム

当院は日本耳鼻咽喉科専門医研修施設、さらに頭頸部がん専門医指定研修施設に認定されていて、 耳鼻咽喉科専門医のみならずより高度な頭頸部がん専門医を習得することができる。 卒後2年間は厚生労働省、当院研修委員会の定める初期研修カリキュラムに沿って研修し、 3年目以降に耳鼻咽喉・頭頸部外科を中心としたトレーニングを行う。 特に当科は頭頸部癌診療に力を入れており、集学的医療の観点から希望により形成外科、脳神経外科、放射線科、 化学療法化もローテーション可能である。

3年目:
外来診療: 適切な問診と耳鏡、鼻鏡、間接喉頭鏡、ファイバースコープによる耳鼻咽喉科診察法の習得。
急性炎症性疾患や良性腫瘍の鑑別診断と耳垢除去、鼓膜切開、耳管通気、鼻出血止血法、口腔咽頭処置を習得させる。
入院診療: 扁桃摘出術、アデノイド切除術、鼻中隔矯正術、異物摘出術(耳、鼻、咽頭)を習得させる。
4年目:
外来診療: 慢性炎症性疾患の鑑別診断と治療を行う。
気管カニューレ交換などの処置およびCT、MRIの読影、耳管機能検査など耳鼻科専門の諸検査を習得する。
入院診療: 術前術後の患者管理の習得。
局所麻酔、鼓膜チューブ留置術、鼻甲介切除術、唾石摘出術、気管切開術、リンパ節生検を習得させる。
5年目:
外来診療: 悪性腫瘍の診断を中心に行い、超音波診断、FNA生検を習得させる。
入院診療: インフォームドコンセントをとり、患者、家族に適切な指示ができるよう指導する。
手術は内視鏡下鼻副鼻腔手術、顎下腺摘出術、声帯ポリープ切除術などの手技の習得のほか、 悪性腫瘍手術の手術助手さらに放射線治療、化学療法の管理、ターミナルケアーを担当させる。
6年目:
外来診療: 難聴外来、めまい外来、顔面神経麻痺など専門的な外来を行う。
検査では温度眼振、頭位変換眼振、電気眼振、重心動揺計、誘発筋電図、あぶみ骨筋反射などの諸検査を習得させ判定させる。
入院診療: 鼓膜穿孔閉鎖術、乳頭削開術、食道異物摘出術を習得させ、安全管理の重要性を理解させ、医療事故及び手術合併症の対応を習得させる。