1. トップ
  2. 部門
  3. 形成外科

形成外科

基本方針

 

グローバルスタンダードな治療

 

形成外科の進歩は日進月歩で、患者さんにとってより侵襲の少ない、より整容的に優れ、より機能的に優れた治療法がどんどん開発されてきています。当科では世界標準となるグローバルスタンダードな治療を目指し、その視点からしっかりと吟味し新しい治療法を取り入れるだけではなく、形成外科全体をリードしていくことを目指して患者さんの治療に取り組んでいます。

 
沖縄で完結する治療

 

沖縄県は島嶼県で、「本土に行けばもっと良い治療を受けられたのではないか。」と思われる患者さんもおられるかも知れません。私達は患者さんに決してそういう思いをさせないよう形成外科のあらゆる分野で現在のグローバルスタンダードなレベル以上を目指して維持しています。

診療内容

 

頭蓋顎顔面外傷

当院の救命救急センターには多数の外傷患者さんが搬入されています。形成外科では頭蓋顎顔面外傷の外傷を多く扱っています。重篤な合併損傷を持つ患者さんに対してもチームワークで最良の結果を出すよう一般外科、心臓血管外科、整形外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科と連携して治療に当たっています。

手足の外科

切断指の再接着、神経、腱損傷の治療、 多指(趾)症、合指(趾)症などの先天奇形、腫瘍切除後の再建など幅広い手足の外科治療を行っています。

口唇裂

唇裂の一次治療、および術後の変形、鼻変形などに対する二次修正術を行っています。

頭頸部再建

当院は癌拠点病院であり、放射線療法、化学療法、手術療法と一貫した治療が可能です。 形成外科では下咽頭癌、中咽頭癌、舌癌、上顎癌など頭頸部癌切除後の整容的、機能的再建を行っています。

乳房再建

乳癌による乳房切除術術後の乳房欠損の再建、乳房部分切除術術後の乳房変形の再建。

乳房再建術には大きく分けて自家組織を用いる再建方法と、人工乳房であるインプラントを用いる再建方法の2種類がありますが、現在インプラントによる再建術は保険適応でないために、当院では自家組織を用いる再建術を行っています。お腹から皮膚と皮下組織を血管を付けて乳房欠損部に移植し、顕微鏡で血管を吻合する遊離皮弁による再建術が最も多く用いられています。その他に背中の皮膚と皮下組織を移動する手術方法、臀部の皮膚と皮下組織を移植する方法など患者さんの乳房形態、体型、希望を総合的に判断して術式を決定しています。最近は採取部の犠牲をできるだけ少なくした穿通枝皮弁による再建方法が中心になってきています。

リンパ浮腫

子宮癌、乳癌などの術後に下肢、上肢のむくみが生じることがあります。これらはリンパ浮腫と呼ばれますが、当院では最新の顕微鏡を用いたマイクロサージャリーでリンパ管と細い静脈とのバイパスを造るリンパ管細静脈吻合術や、頸部や鼠径部のリンパ節をリンパ浮腫の上肢、下肢に移植するリンパ節移植術を行っています。毎週金曜日にはリンパ浮腫外来も開設しています。

顎変形症

上あごと下あごのかみ合わせが合わず、下あごが前に突き出ているいわゆる受け口やその反対で下あごが小さく後ろに下がっている変形、上下の奥歯が先に当たってしまい前歯が閉じられない前方開咬などさまざまなあごの変形である顎変形症の手術治療を矯正歯科と連携しながら行っています。かみ合わせをきちんと合わせる機能的手術であると同時に整容的に大きな改善が得られる手術です。

顔面神経麻痺

外傷、腫瘍切除後、ベル麻痺、ハント症候群などの顔面神経麻痺に対して垂れ下がった顔面を修正する静的再建術、マイクロサージャリーによる筋移植による動的再建術、舌下神経顔面神経吻合術による神経回復手術などを行っています。舌下神経顔面神経吻合術は完全麻痺だけでなく、正常側にくらべてやや弱い軽度な不完全麻痺に対しても有効な画期的な方法です。

血管腫、血管奇形

生まれつきの赤あざや血管の固まりである血管腫や血管奇形に対しては、超音波検査やX線透視下で血管を固める薬剤を注入する硬化療法や手術が必要な場合には切除手術およびその再建手術を行っています。

超音波検査装置(エコー)による術前、術中、術後検査

超音波検査装置で術前、術中に皮弁を栄養する細い穿通枝を正確に検査することで、侵襲の少ない穿通枝皮弁術が安全に行えます。超音波検査は血管腫、血管奇形の診断、治療にも有用です。

 

スタッフ紹介

石田有宏
今泉督
澤本尚哉
バートン愛子
北口陽平

所属学会、研究会

日本形成外科学会、日本頭蓋顎顔面学会、日本マイクロサージャリー学会、日本手外科学会、日本創傷外科学会、日本口蓋裂学会、日本美容外科学会、日本形成外科手術手技学会、日本外科学会、日本救急医学会、日本外傷学会、日本頭頸部癌学会、血管腫・血管奇形研究会、眼瞼・義眼床手術研究会、日本眼窩疾患シンポジウム、日本顔面神経研究会、日本皮膚悪性腫瘍学会、Nuss法漏斗胸手術研究会、日本足の外科学会、日本超音波学会

学会発表・論文発表

後期研修プログラム

形成外科医専攻プログラム

卒後2年間は厚生労働省、および当院研修委員会の定める初期研修カリキュラムに沿って研修し、 3年目以降に形成外科を中心としたトレーニングを受ける。具体的カリキュラムは以下のようになる。
初期研修終了者は3年目から後期研修を開始する。

1年目:
内科、外科、小児科、産婦人科、救急センター、麻酔科、精神科、地域医療など各科をローテーションし、多くの患者の診察、診断、治療の過程を学ぶ。
(1) 採血、静脈確保、創処置
(2) 救急センターでの顔面以外の縫合
2年目:
一般外科を中心に、整形外科、脳神経外科、泌尿器科など外科系診療科をローテーションし、手術の適応、手術前後の患者管理に重点を置いて学ぶ。 24時間体制の救急センターで指導医のもと顔面、四肢を含む外傷患者、熱傷患者の初期治療にあたる。
(1) 救急センターでの四肢外傷、熱傷患者の初期治療
(2) 分層植皮術と採皮の手技
(3) 簡単なスプリントおよびギプス固定法
3年目:
形成外科の専門的研修を行う。皮膚軟部腫瘍の診断と治療について学ぶ。 また形成外科学会地方会などで演題発表する。指導医のもとで週1回外来で再来患者の診察、処置にあたる。
(1) 局所皮弁、真皮縫合
(2) 瘢痕拘縮形成術
(3) 簡単な顔面、手の手術
(4) 簡単な皮膚腫瘍切除と再建
4年目:
筋皮弁、筋膜皮弁、穿通枝皮弁の手術手技を習得する。顔面骨折や四肢の外傷の再建手術手技を習得する。テーマを決めてレクチャーを行い、下級研修医の指導にあたるとともに知識の整理を行う。
(1) 筋皮弁、筋膜皮弁、穿通枝皮弁
(2) 頭頸部再建
(3) 顔面骨折整復固定
(4) 四肢外傷の再建
5年目:
手足や耳介の先天異常、口唇口蓋裂の手術手技を習得する。指導医の指導のもとで週1回外来で新患患者の診療を行う。5年目以降は形成外科学会総会、関連学会などで演題発表する。マイクロサージャリーワークショップに参加する。
(1) 口唇口蓋裂、耳介先天異常
(2) 手足の先天異常の再建
6年目:
遊離組織移植などマイクロサージャリーを用いた再建手術手技を習得する。 日本形成外科学会会誌および関連学会誌への誌上発表を行う。
(1) 切断指再接着
(2) 遊離複合組織移植