1. 糖尿病についてこんなこと知っていた?
糖尿病の患者さんに糖尿病の事をより理解していただくために、当ホームページの「糖尿病委員会だより」にて定期的に糖尿病に関する情報(アドバイス、ミニ知識、Q&Aなど)を掲載していきたいと思います。 患者さんの何らかのお役に立てればと思っております。
医者達 看護婦さん
              
今回は医師の立場から糖尿病の患者さんの日常診療においてよく尋ねられる質問を取り上げてみました。
医者 医者

Q1.尿糖が出ていると糖尿病なのでしょうか? 逆に尿糖が出てなければ糖尿病ではないのでしょうか?
A1. 糖尿病という名前から、尿に糖が出るのが糖尿病だと思い込んでいる人がいますが、これは間違いです。
糖尿病でも尿糖が出ない場合もあり、尿糖が出ていても糖尿病でないこともあります。
糖尿病の診断は、あくまで血糖値を中心に考えられます。

Q2. 薬を使い始めると糖尿病は重症なのでしょうか?
A2. 糖尿病の場合ほかの病気と違って、ひと口に重症とか軽症とかいうことはできません。
一般には合併症をもつ患者さんほど重症度が高いと考えられます。
薬物治療をしているからという理由だけでは重症とはいえません。
飲み薬を飲んだりインスリン注射をしていても、血糖コントロールがよく、合併症がないのであれば、病気が重症だと考える必要はありません。
これはとても大切なことで、合併症の予防のために薬物治療が必要なことがありますが、これを薬物治療が重症感を与えるという理由だけで薬物治療を拒否する患者さんがいます。
これらの患者さんは薬物療法で合併症を予防すると言う意味からは、自ら重症糖尿病に向かっていると言ってもいいのです。

Q3. 「合併症を防ぐため、症状が現れない程度でも糖尿病を治療する必要がある」ということでしょうか?
A3. そのとおりです。糖尿病の治療は、合併症を予防したり、合併症の進行を抑えることが一番の目的といえます。

Q4. 低血糖の時に、砂糖では効かない薬があるそうですが・・・。
A4. 薬物療法の人が、α-グルコシダーゼ阻害剤(ベイスン、グルコバイ)を服用した時に起こる低血糖の場合は、砂糖ではなく、ぶどう糖を使わないと、回復が遅れることがあります。
この薬は、食後の高血糖を抑える作用をもった薬で、ふつうの砂糖の吸収を遅らせるからです。
しかし、もしぶどう糖を持っていない時に低血糖が起きてしまった場合は、砂糖やコーラ、ジュースなど、手近なものでトライしてください。
糖分の吸収は遅れても、最終的には、全部吸収されるようになっています。ですから、低血糖の回復は遅れても、それらが効かないことは、まずありません。
また、コーラ、HI-C〈ハイシー〉などには、ぶどう糖が入っているので、回復が早いようです。

Q5. 身内に糖尿病の人がいなければ、糖尿病の心配はいりませんね。
A5. 親や祖母、祖父、そのまた親、あるいは兄弟、従兄弟など、血のつながりのある人すべてについて、糖尿病であるかどうかを調べることは、かなり難しいことです。
誰でも自分や家族の病気を、必要がないのに積極的に人に伝えようとはしません。
身内に糖尿病の人がいるという話を耳にしたことがないとしても、遺伝的な背景が全くないことの根拠にはなりません。
また、仮に本当に血縁者に糖尿病の人がいないとしても、糖尿病の体質的な遺伝がどのようなパターンで遺伝するのかは、まだ判明していません。
何代も前の先祖に糖尿病の人がいて、それがたまたまあなたに発病することもあるでしょうし、 生活習慣によるからだへの負担がとくに強い場合には、その確率が高くなるといえます。

Q6. いったん糖尿病になったら一生治らないということでしょうか?
A6. 質問に答える前にまず理解していただきたいのは、糖尿病は「治る」という表現があてはまらない病気だということです。
なぜなら治療によって血糖値を下げることはできても、血糖値が高くなりやすい体質自体を改善するのはできないからです。
糖尿病は「治る病気」でも「治らない病気」でもなく、治療を続け血糖値を限りなく正常に近い範囲にコントロールしていれば、 一生、健康な人と同じ状態でいられる病気です。

Q7. 最近「内臓脂肪」という言葉をよく耳にしますが、内臓脂肪とはなんですか?
A7. 体脂肪のうち、皮膚の下の組織に蓄積された脂肪を「皮下脂肪」といい、おなかの中の内臓周囲に蓄積したものを「内臓脂肪」といいます。
からだに悪さをし、生活習慣病の発病と密接に関係しているのは内臓脂肪のほうです。
しかも内臓脂肪の蓄積は外見からはあまり目立たず、それほど太っているようには見えない、 いわゆる「隠れ肥満」であることが少なくありません。

県立北部病院
内科:金城 一志


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